ビジネス文書の基本の書き方

こんにちは!エーオーシーの人材開発室です。

私たちはお仕事を通して、人生を変えたい・豊かにしたいと考えている皆さんを全力サポートする会社です。

今回は「ビジネス文書の書き方」についてお伝えしたいと思います。

社会人として知っておきたい、ビジネス文書の基本的な書き方。構成、書き方のポイントなど、初心者でもすぐに実践できる内容をまとめています。

ビジネス文書の種類

ビジネス文書は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

社内文書

社内の人に向けて発信される文書です。
例:報告書、議事録、稟議書、通達書など

社外文書

取引先や顧客、関係企業など、社外の相手に向けて発信する文書です。
例:依頼書、注文書、請求書、照会状など

社交文書

社外の人に向けて発信する文書で、儀礼的な意味合いを持ちます。
例:挨拶状、招待状、御礼状、見舞い状など

文書の内容や目的によって、言葉遣いや形式が異なるのが特徴です。特に社外文書や社交文書では、相手への礼儀・敬意を強く意識する必要があります。

ビジネス文書作成のポイント

正しく丁寧な文書は、相手との信頼関係構築にもつながります。以下のポイントを押さえておきましょう。

1つの文書に1つの用件

複数の用件を一つの文書に盛り込むと、内容が伝わりづらくなります。用件ごとに文書を分けるのが基本です。

結論を先に書く

ビジネス文書では「まず何を伝えたいか」が最も重要です。読んですぐ内容を理解できるよう、冒頭で結論を示し、詳細を後述する構成が効果的です。

一文は短く、適度に改行を入れる

長すぎる文章は読みづらく、分かりにくくなります。一文を50~60文字程度で区切り、数行ごとに改行を入れて、読みやすさを意識しましょう。

箇条書きの活用

伝えたいポイントが複数ある場合は、文章ではなく箇条書きにすると、見やすく整理された印象になります。

正しい敬語を使う

「尊敬語・謙譲語・丁寧語」を場面に応じて正しく使うことで、相手への配慮や信頼感が伝わります。「ご覧になられる」などの二重敬語や、「ご拝受ください」のように相手に対して謙譲語を使うなど、間違った敬語を使わないように注意しましょう。社外向けの文書で自分の上司に対して尊敬語を使うことも誤りです。また、相手企業に対しては書き言葉の「貴社」を使うようにします。「御社」は話し言葉です。

5W3Hを意識する

いつ(When) 
どこで(Where)
だれが(Who)
なにを(What)
なぜ(Why)
どのように(How)
どのくらい(How much/How many)
いくらで(How much)

これらの要素が明確に含まれていると、情報がより的確に伝わります。

A4用紙1枚に収める

ビジネス文書は簡潔さが重要。要点をコンパクトにまとめ、A4用紙1枚に収めるのが基本です。どうしても収まらない場合は、必ずページ番号を付与するようにしましょう。

ビジネス文書の基本構成

社外の取引先などに出す文書には、決まった形式があります。以下は、一般的な構成要素とポイントです。

前付け

文書番号・日付

右上に記載。日付は文書を発行する日を「令和○年○月○○日」のように記載します(文書を作成した日ではないので注意)。和暦を使うのが一般的ですが、西暦を採用している会社もあるため、社内ルールに従って記入します。

宛名

左揃えで記載します。会社名・部署名・役職名・氏名・敬称を記入します。(株)などの略語は使用せず、正式名称を記載するのがマナーです。敬称は「様」「御中」「各位」を使い分けます。

・個人宛ての場合:氏名+様
・会社や部署宛ての場合:会社名・部署名+御中
・不特定多数の相手に宛てる場合:各位

差出人

右揃えで、自社の会社名・部署名・役職名・氏名を記載します。

本文

件名

中央揃えで記載。「〇〇のご案内」「△△のご依頼」など、内容が一目でわかるような件名にし、強調のためにフォントサイズを大きくします。下線を入れる場合もあります。

前文

相手への挨拶を含む導入部分です。「頭語」「時候の挨拶」「慶賀の挨拶」「感謝の挨拶」の4つで構成されています。

頭語:「拝啓」「謹啓」など。結語とセットで使う(拝啓+敬具、謹啓+謹言)
時候の挨拶:「青葉の候」「初秋の候」など、季節に応じた挨拶
慶賀の挨拶:相手の繁栄を喜ぶ挨拶
感謝の挨拶:相手に日頃の感謝を伝える挨拶

主文

本題を書く部分です。冒頭に「さて」「このたび」などの起こし言葉を入れるのが一般的です。内容は簡潔かつ正確に、なにを伝えたいのか意識して書きましょう。

末文

用件に応じた「結びの挨拶」で文章を締めくくります。最後に、冒頭の「頭語」に対応した「結語」を右揃えで記載します。

記書き

主文に入れると冗長になってしまう具体的な内容(数量、日時、場所、金額など)は、別枠として「記書き」を用いて記載します。中央に「記」と書き、その下に内容を箇条書きで列挙し、最後に右揃えで「以上」と記載します。

社内文書作成のポイント

社外文書に比べ、社内文書は簡略化されることが一般的です。社内に向けて発信するものなので、前文・末文の挨拶は必要ありません。分かりやすさを重視し、できるだけシンプルな文章にします。本文、記書きの後に、右揃えで「以上」と記載します。

まとめ

ビジネス文書は、ただ情報を伝えるだけでなく、ビジネスを円滑に進めるための大切な手段です。

マナーが多く、慣れていない人にとっては大変かもしれません。まずは基本を押さえ、伝えたいことを「わかりやすく」「正確に」伝える文書作成を心がけてみましょう。文書が完成したら、間違いがないかしっかりチェックすることも重要です。

以上で、「ビジネス文書の書き方」についてお伝えいたしました。 皆様のお役に立てたらうれしい限りです。ぜひ、引き続きよろしくお願いします。