この記事では、「インフラエンジニアは未経験から目指せるのか?」という疑問にお答えし、IT業界におけるインフラエンジニアの仕事内容や、求められるスキルについて解説します。
その上で、ITの知識がなくても挑戦でき、文系出身の方にもおすすめしたいもう一つの選択肢、製造業における「保全エンジニア」という着実なキャリア形成の道筋をお伝えします。実践的な研修を通じてスキルを身につける方法や、長期にわたり安定した働き方をかなえる仕組みについても触れていますので、これからの働き方に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
※本記事に記載されている労働関係法令や各種制度に関する内容は、記事執筆時点での一般的な情報です。実際の労働条件や契約内容は、就業先の企業や派遣会社によって異なります。詳細は最新の募集要項をご確認ください。
目次
インフラエンジニアを未経験から目指すのは難しい?もう一つの選択肢「保全エンジニア」とは
一般的に「インフラエンジニア」とは、インターネット上のサーバーを作ったり、企業や工場内のネットワーク基盤を整えたりする、IT業界のシステムエンジニアを指します。人々の生活やビジネスの根底をデジタルの世界から支えるやりがいのある仕事です。
ITのインフラエンジニアになるには、ネットワークやサーバー機器、セキュリティに関する知識が求められます。そのため、まったくの未経験から目指すには不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで当社がおすすめしたいのが、未経験から挑戦できる製造業の「保全エンジニア」という道です。
ITのインフラエンジニアがデジタルの基盤を支えるように、保全エンジニアは物理的なモノを生み出す「生産ラインの基盤」を守る重要な役割を担います。今の日本は少子高齢化によって働き手が不足しており、製造業を支えてきた熟練の技術者が退職していくことが大きな課題となっています。
このような状況の中、適切なサポート環境を活用することで、文系の方や未経験の方であっても、この大切な役割に挑戦することは十分に可能です。
IT未経験でも大丈夫!保全エンジニアが着実に成長できる理由
IT業界のインフラエンジニアを目指す場合、プログラミング言語やネットワークの知識を段階的に学ぶ必要があります。一方で、製造現場の設備保全という仕事では、専門的なITの知識よりも、物が動く仕組みへの理解や、機械の構造に対する興味が大切になります。
現代の工場で使われる機械は電子化が進んでいますが、実際に素材を加工したり、製品を運んだりするのはモーターやシリンダーといった物理的な部品です。ソフトウェアのエラーは遠隔でも直せるかもしれませんが、長く使ったことによる部品のすり減りや、センサーのズレといった問題は、現場に行って人の手で直さなければ解決しません。このような機械のメンテナンスを、AI(人工知能)だけで対応することは、現時点では難しい場面も多いのが実情です。
そのため、ITの知識がなくても、機械の基本的な仕組みを学び、工具の正しい使い方や電気回路の図面を読み解く力などを一つひとつ着実に学ぶことで、現場で活躍できる人材へと成長が期待できます。過去に工場で機械の操作や監視などの業務を経験していれば、機械特有の動きに対する感覚がすでに身についており、新しい技術を学ぶ上で役立ちます。
常に最新技術を追うITエンジニアに対し、保全エンジニアは時代に左右されない息の長いキャリアが築ける
ITのスキルは需要が高い一方で、技術が進むにつれて新しい知識をアップデートしていく必要があります。一方で、設備保全の技術は特定の企業の製品にしか使えないものではなく、機械があるすべての工場で求められる時代に左右されない専門技術です。この物理的な法則に基づいた技術の確かさが、安定したキャリアにつながる理由です。
機械の組み立てに関わる職種の求人倍率が1倍を下回る中、「機械整備・修理従事者」の倍率は3.89倍という高い水準です。これは、若い働き手が減り、経験豊富なベテランへの依存度が高まっているという構造的な人材不足が背景にあります。次代を担う保全技術者を育てることは、日本経済全体にとって早急の課題です。
さらに、保全のスキルは景気の波に影響されにくいという特徴を持っています。景気が良いときは、設備をフル稼働させるために日常的な点検(予防保全)のニーズが増えます。景気が落ち込んだときは、企業は新しい機械の導入を控え、今ある設備を長く使うために修理(事後保全)のニーズが安定して続きます。近年では、AIやセンサーのデータを分析して、機械が壊れる前に部品を交換する「予知保全」の取り組みも広がっています。長期にわたり安定して働き続けるためには、こうした時代に左右されない専門技術を身につけることが役立ちます。これらの技術を身につけることで、中長期的なキャリア形成の選択肢が広がります。
インフラエンジニアに匹敵する将来性。さまざまな業種で活躍する「クロスオーバーエンジニア」
機械を直すだけでなく、現代の複雑な製造装置の仕組みを理解し、さまざまな産業分野で価値を発揮する技術者は、これからの製造業の中心となり得ます。
さまざまな業界で活躍!長期にわたり活かせる技術を習得するメリット
さまざまな業界で活躍できる保全エンジニアを、当社では『クロスオーバーエンジニア』と呼んでいます。これからのAI時代の技術者とは、さまざまな業種や企業で活躍するエンジニアのことを指します。
当社がクロスオーバーエンジニアの育成を通じて目指しているのは、大きく分けて以下の2つです。
- AIやロボットと共存する能力を身につけること
- 業種や業界、分野を超えて通用する能力を得ること
特定の企業に就職して一つの現場に留まってしまうと、その会社で通用するスキルに偏りがちです。しかし、半導体、自動車、製薬、繊維など、多彩な産業基盤を横断して実務をこなせる適応能力を持てば、キャリアの選択肢は広がります。
各産業で使われる製造装置は、最終的に作る製品がスマートフォン向けの半導体チップであれ、自動車のエンジンであれ、その中心となる仕組みは共通している部分が多くあります。駆動系(モーターやシリンダー)、制御系(シーケンス制御や各種センサー)、伝達系(歯車やベルト)といった根本の電気的・機械的な仕組みはどこでも同じです。自動車部品の専用の製造機械を動かす技術しか持っていなければ、その業界の景気が落ちたときに影響を受けやすくなります。しかし、機械の基本的な原理を身につけていれば、ひとつの産業が落ち着いた時期でも、別の成長している産業へとスムーズにキャリアを移すことが見込まれます。
例えば、福井県の製造業に関する統計データを見ると、産業の幅広さがわかります。
福井県内だけでも、歴史ある「繊維工業」と、最先端の精密技術が求められる「電子部品・デバイス製造業」という異なる産業が共に存在しています。いろんな企業を横断して活躍するエンジニア集団に加わることで、ある電子部品工場で学んだセンサーの調整技術を、別の繊維工場の自動織機のメンテナンスに応用するといった働き方が可能になります。多様な産業をまたぐことのできるスキルは、どのような状況下でも役立つ強みとなります。
工場の自動化で急増中!産業用ロボットの稼働を支える保全技術者の高い需要
現在の世界の製造業における大きな流れが、産業用ロボットの導入による生産ラインの自動化です。
日本は世界でもトップクラスのロボット導入大国であり、特に電気・電子産業や自動車産業でたくさんのロボットが稼働しています。ロボットの導入により、人員配置の見直しや最適化が進むことが見込まれます。しかし、導入された大量の産業用ロボットが正確に働き続けるためには、日常的な点検(予防保全)や、エラーが起きたときの迅速な復旧作業(事後保全)が欠かせません。ロボットの細かな位置の調整、精密な部品の交換、内部のモーターのメンテナンスなどは、知識を持った保全エンジニアにしか対応できません。
企業が工場の自動化を進めれば進めるほど、そのロボットシステムをメンテナンスするエンジニアがますます必要になるという現象が起きています。自動化が進む現代において、保全を担う技術者の需要は高まっており、この分野に進むことは、安定したキャリアを築くための前向きな選択と言えます。
出典)令和5年(2023年)経済構造実態調査…|福井県
出典)World Robotics 2024 … (Japan)|国際ロボット連盟
未経験から保全エンジニアへ。エー・オー・シーの充実した研修・サポート体制
未経験から新しい職種に挑戦するためには、学ぶための環境と、学習中の生活を支える仕組みが大切です。当社の育成システムは、これから挑戦する方が抱える経済的な不安を和らげ、着実に技術を身につけられるよう設計されています。
給与をもらいながら学べる!「実務×スクール育成制度」で未経験でも経済的な不安なし
未経験からスキルを身につけようとするとき、一般的な教育機関に通う場合は受講料や学習期間中の生活費がハードルになることがあります。
これを当社では『実務×スクール育成制度』と呼んでいます。この制度の良さは、当社に正社員として入社し、給与を受け取りながら専門的な技術を学べる点にあります。生活費や学習費用の心配を軽減し、エンジニアとしての基礎を学ぶことに集中できる環境は、スキルの上達をサポートします。当社は、長く働き続けられる安定した生活基盤を提供することを大切にしています。
ここであらためて、働き方や学ぶ環境の選択肢について、客観的な比較表をご紹介します。
- 雇用形態
- 派遣期間のみの有期雇用
- 技術研修の専門性
- 主に自己学習や簡易的な研修
- 学習中の収入
- 学習期間中は無給が基本
- 目指すキャリア
- 案件ごとの業務対応
- 雇用形態
- 期間の定めのない無期雇用
- 技術研修の専門性
- 就業前の基本的なマナー研修等
- 学習中の収入
- 待機中・研修中も給与を支給
- 目指すキャリア
- 現場での経験を徐々に積む
- 雇用形態
- 正社員(期間の定めのない雇用契約)
- 技術研修の専門性
- 自社施設(ATC)での実機(実際の機械)を用いた設備保全特化型研修
- 学習中の収入
- 待機中・研修中も給与を支給
- 目指すキャリア
- クロスオーバーエンジニアとしての技術習得や長期的なキャリアのステップアップ
このように、働きながら専門的な保全技術を学べる環境を整えることで、未経験からでも安心してスタートできる仕組みを用意しています。
ATC研修施設でいちから教えます!実機を使って実践的な技術を習得
現場で役立つ技術は、テキストやオンラインの動画だけではなかなか身につきません。当社では、未経験の方を現場で活躍できるエンジニアへと育てるため、設備保全に特化した実践的な研修施設(ATC)を運営しています。拠点は石川、福井、富山の3拠点にあり、それぞれの地域の産業に合わせた研修を行っています。
ATCの研修の特徴は、実際の工場に近い環境で、本物の機械(実機)を使って学ぶ点です。
工場の機械を自動で動かす基礎となる制御について、図面の読み方を学ぶだけでなく、実際の機械を使ってわざと配線を外すなどのトラブルを起こします。そこから自分の手で原因を見つけ、直す練習を繰り返すことで、現場で機械が止まったときに素早く対応する力を養います。
石川県の拠点などでは、半導体を作る工程などで使われる真空装置の実機に触れます。装置の立ち上げ手順や、部品の扱い方など、現場で役立つ基本作業を身につけます。
ATCの研修は、設備保全の基礎を学ぶことに特化しています。経験豊富な講師が、初めて工具を触る方でも安心して学べるよう、一人ひとりの理解度に合わせて丁寧に寄り添います。学ぶ意欲があれば、未経験の方でも安心して学べる環境を整えています。
こうした本物の機械を使った段階的な実践訓練があるからこそ、配属先の企業に対して現場で活躍できる体制を整えており、働く皆さんも自信を持ってエンジニアとしてのキャリアをスタートさせることが期待できます。
当社では、未経験からでも段階的に技術を身につけ、現場で活躍できるエンジニアの育成に取り組んでいます。当社の研修内容など詳しくは、以下のページにて確認することができます。
当社の正社員としての雇用の安定と地域に根ざした安心感
日々の業務の中でスキルアップしていくためには、雇用の安定が重要な要素の一つです。AOCの正社員として入社し、実機(実際の機械)を使っての研修を経て技術を習得し、長く活躍できるキャリアを目指せる働き方です。
- 待機期間や工場の稼働停止時の雇用継続
- 経済の状況や、配属先の工場の都合で一時的に業務がお休みになった場合でも、当社との雇用は続きます。雇用契約が継続されるため、安定した生活基盤を維持しやすい環境です。
- キャリアの積み重ね
- 働く工場が変わったとしても、社内での「異動」という扱いになります。社会保険が続くのはもちろん、長く働くことで評価が積み重なり、長期的なキャリアづくりに役立ちます。
未経験から安心できる環境で、長期にわたり活かせる技術を身につけてみませんか。詳しい研修制度については、以下の特設サイトをご覧ください。
インフラエンジニアへの壁を感じた方へ。未経験から保全エンジニアへの転身を成功させるステップ
新しい仕事に挑戦する際は、表面的な条件だけでなく、現状を正しく理解し、前向きな姿勢で臨むことが大切です。どのようにスキルを身につけ、成長していくかという視点をお伝えします。
国家資格の取得も見据え、ATCでの実践と少しずつ前向きに学ぶ姿勢がカギ
機械保全の分野で自分の技術を客観的に証明し、周囲からの信頼を得るためには、「機械保全技能士」などの国家資格を取得することが有効な方法です。
公益社団法人日本プラントメンテナンス協会が発表しているデータを見ると、この資格の専門性がわかります。
学科だけでなく、実際の機械を使った実技試験があるため、約半数の方が不合格となる試験です。本を読むだけでは合格が難しいため、ATCのような実機を使える環境で学ぶことが資格取得の大きな助けになります。
出典)2024年度 機械保全職技能検定…|公益社団法人日本プラントメンテナンス協会
また、新しい技術を学ぶ過程で大切なのは、分からないことがあっても少しずつ前に進しようとする姿勢です。見慣れない図面や配線など、最初は戸惑うこともあるはずです。しかし、採用を行う企業側は、未経験の方に最初から完璧にできることを求めているわけではありません。分からないことにぶつかったときにどう工夫しようとするか、という前向きな意識を評価します。「少しずつでも覚えよう」という意識を持つことで、着実にスキルを身につけ、現場でさらに活躍できる人材へと成長していけます。
製造業が盛んな北陸エリアで、地域に根ざしながら安定したエンジニアキャリアを描く
キャリアを考える上で、どこで働くかという地域の産業の状況を知ることも重要です。当社が基盤を置く北陸エリアは、製造業が集まる地域として知られています。
石川県や北陸地方には、電子部品や半導体製造装置、素材産業などの生産拠点が集まっています。これらの工場では精密な加工が行われており、機械をメンテナンスするニーズは今後も安定して続くと見込まれています。また、富山県の製薬産業や、福井県の繊維産業など、北陸は多様なものづくりが行われている地域です。
クロスオーバーエンジニアとしてこれらの地域で働くことは、さまざまな業界で活かせる技術を身につけることを意味します。一度身につけた保全の技術は、地域内の別の工場でも応用できるため、生活の拠点を地元に置いたまま、ご自身の習熟に応じて安定したキャリアを描くことが可能です。
「インフラエンジニアは未経験だと難しそう…」保全エンジニアを目指す際のよくある疑問
未経験から新しい職種に挑戦する際には、いくつかの疑問や不安が生じるものです。ここでは、文系出身の方や他業界からの転職を考える方が抱きやすい疑問について、現場の状況をもとにお答えします。
異業種や文系出身でも大丈夫?これまでのコミュニケーション経験が保全の現場で活きる理由
「理系の学校を出ていなければ難しいのではないか」といった声をいただくことがあります。しかし、文系出身であることや異業種からの転職であることは、保全エンジニアを目指す上で不利にはなりません。むしろ、これまでの仕事で培ってきた経験が活かせる場面が多くあります。
現場で活躍するために機械の知識と同じくらい大切になるのが、人と関わる力や問題を整理する力です。工場の保全業務は、機械だけを見ていれば終わる仕事ではありません。設備が故障したとき、その直前まで操作していた方から「どんな音がしたか」「変わった様子はなかったか」を丁寧に聞き取るコミュニケーションが、原因を見つける手がかりになります。また、修理のために機械を止める時間の調整をしたり、周りのスタッフと協力したりする場面も発生します。
日々のコミュニケーションが仕事のスムーズさを左右します。前職でお客様の話を聞き、意図を汲み取って対応してきた経験は、現場で連携をとるのに活かせます。夜間シフトでは昼間よりも少人数での稼働となるケースが多く、緊急時の対応や翌朝の担当者への正確な引き継ぎにおいて、コミュニケーション能力が求められます。専門的な技術については、ATCの研修を通じて基礎から学ぶことができますので、持ち前の対人力と前向きな姿勢があれば、現場で頼られる存在を目指せます。
手厚い住まいのサポートと、将来は専任講師など広がるキャリアパス
研修を終えて工場に配属された後の生活環境やサポートについても、当社がしっかりと準備を整えています。
地方から北陸エリアへお引越しされる方や、一人暮らしを始める方にとって、住まいの確保は気になるところです。当社では、生活家電が付いた単身用の寮(ワンルームマンションなど)を多数ご用意しています。中には、一般的なお部屋探しでかかる敷金や礼金といった初期費用がかからず、すぐに入居できる案件もあるため、経済的な負担を抑えて新しい生活を始められます。家賃や初期費用の負担が減る分、生活にゆとりが生まれ、休日を充実させたり、自分の学びに時間やお金を使いやすくなります。
将来的なキャリアの選択肢もさまざまです。配属先で経験を積み、機械保全技能士の資格を取得して現場のリーダーへとステップアップする道があります。
さらに、現場で培った知識や経験を活かし、次は教える側として「ATCの専任講師」へキャリアチェンジする道もご用意しています。年齢を重ねて体力的な不安が出てきた際にも、技術を伝える役割として長く活躍し続けることができます。当社では、一人ひとりのライフスタイルの変化に合わせて、一人ひとりに寄り添いながらキャリアのサポートを行います。
「自分にもできるかもしれない」「まずは話を聞いてみたい」と思われた方は、ぜひ当社にご相談ください。以下のボタンから、エントリーの際にお問い合わせ内容を記載することができます。新しい一歩を踏み出すサポートができることを、お待ちしております。

