製造業への転職は何から始める?応募前に決める3つと書類の準備手順

製造業への転職を考え始めたものの、求人サイトを開いたところで手が止まってしまう。何から手をつければよいのか分からないという声はよく聞かれます。

順番としては、まず職種を決めることから始まります。求人票にある「製造」という言葉には、製品を組み立てる仕事、検査する仕事、設備を点検・修理する仕事など、性質の違う職種がまとめて含まれています。ここが決まらないうちは、応募先も書類の中身も定まりません。

この記事では、製造業への転職を応募前・書類・面談の3段階に分け、それぞれで決めることと確認することをお伝えします。

※本記事に記載されている労働関係法令や各種制度に関する内容は、記事執筆時点での一般的な情報です。実際の労働条件や契約内容は、就業先の企業や派遣会社によって異なります。詳細は最新の募集要項をご確認ください。

目次

最初にやることは求人探しではなく職種を決めること

求人を見比べる作業から始めると、給与と勤務地だけで判断することになります。同じ「製造」の求人でも、担当する業務によって数年後に身につく技術が変わるため、先に職種を決めるほうが迷いが少なくなります。

「製造」という求人名に含まれる職種は複数ある

製造の現場には、マニュアルに沿って機械を操作し製品を加工・組み立てる製造オペレーター、完成した製品が規格通りかを確かめる検査、工場の機械や設備を点検・修理する保全エンジニア、生産ラインや工程を設計・改善する生産技術など、複数の職種があります。

それぞれ業務の目的が違うため、同じ工場に勤めても身につく技術は異なります。職種の違いは製造エンジニアと保全エンジニアの違いと未経験から就職する実践的な方法で確認できます。

職種が決まらないと応募書類の中身も決まらない

応募する職種によって、応募書類で伝えるべき経験は変わります。手順を守って作業を続けた経験を前に出すのか、機械の異常に気づいた経験を前に出すのかは、応募先の職種で決まります。職種が定まらないまま書き始めると、どの求人にも当てはまらない内容になります。

現場で仕事内容を確認しながら打ち合わせをする様子

応募前に決めるのは職種・雇用形態・住まいの3つ

求人を絞り込む前に、次の3つを決めておくと、条件で迷う時間が短くなります。

決めること
判断の基準
求人票で見る欄
職種
数年後にどんな技術が残るか
仕事内容、研修制度
雇用形態
契約期間の定めがあるかどうか
雇用形態、契約期間
住まい
通勤で通うか、寮を使うか
勤務地、待遇・福利厚生

雇用形態は給与額より先に確認する

人材会社の正社員としての雇用であれば、就業先での業務が終了した場合でも雇用関係は継続します。契約期間の定めがある働き方では、更新のたびに次を考える必要があります。月々の給与額よりも、この違いのほうが数年単位の収入に影響します。

住まいを先に決めると応募できる範囲が広がる

寮を使う前提であれば、今住んでいる場所から通える範囲に縛られずに求人を探せます。初期費用を抑えて生活を始められる寮の仕組みは寮完備のエンジニア求人とは?利点・注意点と失敗しない選び方で確認できます。

応募書類は職種を決めた後に準備する

履歴書と職務経歴書は役割が違う

履歴書は経歴や資格などの基本情報をまとめる書類で、職務経歴書はこれまでどんな業務を担当してきたかの詳細を書く書類です。未経験からの応募では、職務経歴書に「前の仕事で何を工夫したか」を具体的に書けるかどうかが差になります。

職務経歴書の書き方は、厚生労働省が様式例や作成のポイントを公開しています。

出典)職務経歴書の書き方|厚生労働省

未経験でも書けるアピール材料は前職の中にある

製造の経験がなくても、手順を守って作業を続けた経験、時間を意識して計画的に行動した経験、異常に気づいて報告した経験は、どの職種にもあります。接客業であれば、相手の話を聞いて状況を整理した経験が、現場担当者から不具合の状況を聞き取る場面につながります。

志望動機の組み立て方は未経験から製造業へ!志望動機の書き方と例文・アピールポイントを解説で紹介しています。

趣味や関心も職種と結びつけて書ける

機械やものづくりへの関心は、書き方を整えることでアピール材料になります。言い換えの例は【履歴書】機械いじりの言い換え表現一覧!自己PR・志望動機への活かし方で確認できます。

面談では配属と研修について3つ質問する

厚生労働省は、採用選考を応募者の適性と能力に基づいて判断することを基本的な考え方として示しています。面談は評価される場であると同時に、こちらが確認する場でもあります。

出典)採用選考の基本的な考え方|厚生労働省

1. これまでどんな職場に配属された人がいるか

配属先の実例を具体的に答えられる会社は、育成と配属の実績を持っています。答えが曖昧な場合、入社後の教育体制が整っていない可能性があります。

2. 研修で学んだことが現場でどう活きているか

研修の内容が現場の業務とつながっているかを確認します。座学だけで終わる研修では、配属初日に初めて工具を握ることになります。

3. 配属後に質問できる相手が決まっているか

教える担当が決まっていない職場では、聞く相手を自分で探す負担が生じます。未経験からの転職では、この一点で入社後の負担が大きく変わります。転職の手順全体は未経験の転職で正社員を目指す手順!保全エンジニアの選び方で確認できます。

技術が残る職種として保全エンジニアという道がある

エー・オー・シー(以下、当社)が育成しているのは、工場の機械や設備を点検・修理する保全エンジニアです。業務は、機械が故障する前に行う点検(予防保全)と、不具合が起きた箇所を直す修理(事後保全)が中心です。

工場の自動化が進むほど点検と修理の必要性が増す

工場の自動化が進むほど、それらの設備を維持・管理する保全エンジニアの需要も高まります。機械は自律的に故障を修復できないため、人の手によるメンテナンスを必要とします。

業界をまたいで活かせる技術を持つ「クロスオーバーエンジニア」

さまざまな業界で活躍できる保全エンジニアを、当社では「クロスオーバーエンジニア」と呼んでいます。半導体、医薬品、繊維、自動車部品など、業界によって扱う機械は異なりますが、点検や修理の基本的な技術は共通している部分が多くあります。

異業種からの転職の進め方は異業種から製造業への転職を目指す未経験の方へ、採用、職種、面接についてのノウハウでも扱っています。

給与を受け取りながら技術を学べる「実務×スクール育成制度」

入社後すぐに現場に配属されるのではなく、給与を受け取りながら実機(実際の機械)を使って実践的な技術を学べる独自の育成制度を、当社では「実務×スクール育成制度」と呼んでいます。当社の正社員として入社後、実機を使った研修を経て技術を習得し、エンジニアとして長く活躍できるキャリアを目指せます。

当社では「AOCテクニカルセンター(ATC)」を石川、福井、富山、愛知の4拠点に設置しています。研修期間は1.5ヶ月で、電気の基礎、機械の基礎、そして各拠点の専門技術を順番に学ぶ内容です。少人数制のため講師が寄り添って指導し、分からないことをその場で確認しながら進められます。

研修を終えたあとは、学んだ技術を活かせる現場に配属されます。応募から入社、配属までの流れが決まっているため、転職活動の見通しを立てやすい形です。

研修で技術の要点を説明する講師と受講者の様子

応募から配属までの流れを先に把握しておく

転職活動の見通しが立たない原因の一つは、入社までに何段階あるのかが分からないことです。段階と、それぞれで決まることを把握しておくと、動き方が定まります。

段階1. 問い合わせと面談で経歴と希望を確認する

まず専用ページや電話などからお問い合わせください。その後、担当者との面談を通じて、これまでの経歴や希望する働き方を確認します。この段階で、職種と勤務地、住まいの希望を伝えます。

段階2. 入社後の研修で電気と機械の基礎を学ぶ

入社が決まったあとは、ATCでの1.5ヶ月の研修に進み、電気や機械の基礎から専門技術までを段階的に学びます。研修期間中も当社の正社員として給与が支払われるため、収入が途切れません。

段階3. 研修を終えて学んだ技術を活かせる現場へ配属

研修を終えたら、学んだ技術を活かせる現場に配属され、担当業務にあたります。配属直後は点検の記録や部品の交換といった手順書のある作業から始まり、経験を重ねると不具合の原因を判断する作業に関わります。

この流れが決まっているかどうかは、会社によって差があります。面談の段階で研修期間と配属までの流れを確認しておくと、入社後のイメージのずれを防げます。

避けたい求人の特徴は2つの記載から読み取れる

手軽さと初期の報酬の高さだけを強調している

「誰でも楽に稼げる」「初月から高額な手取り」といった記載が前面に出ている求人は、慎重に判断する必要があります。入社の動機を金額だけに置くと、数年後に身につく技術が残らない状況につながります。

仕事内容の欄が一言で終わっている

仕事内容が「製造業務」の一言だけで書かれている求人では、担当する工程も身につく技術も読み取れません。求人票と実際の仕事内容が違う会社を避けるには、面談で配属実績を確認しておくことが大切です。詳しくは製造派遣の選び方で失敗しないコツ!未経験者が優良会社を見つける方法で紹介しています。

製造業への転職の始め方に関するよくある質問

Q1. 在職中に転職活動を進めても大丈夫ですか?

問題ありません。現在の契約状況や希望する入社時期など、面談時に相談できます。

Q2. 履歴書は手書きとパソコンのどちらがよいですか?

応募先の指定がなければどちらでも構いません。読みやすさが優先されるため、記入欄に合わせて丁寧にまとめることが重要視されます。

Q3. 製造の経験がまったくなくても応募できますか?

応募できます。当社では、応募者が過去の困難にどう対処したかや、どのような姿勢で業務に取り組むのかを重視しています。研修は工具の使い方や回路図の見方といった基本から始まる内容です。

Q4. どの職種にするか決めきれない場合はどうすればよいですか?

面談で、これまでの経歴と希望する働き方を伝えたうえで、担当者と一緒に自分に合った職種を絞り込んでいきます。決めきれない段階でも、「技術を身につけたい」という方向性があれば、相談しながら仕事選びを進められます。

Q5. 交代制勤務や夜勤はありますか?

配属先の工場によっては、交代制勤務が発生する場合があります。夜間の勤務については、労働基準法に基づき、22時から翌5時までの勤務に対しては25%以上の割増賃金が支払われます。

出典)時間外・休日労働と割増賃金|厚生労働省

Q6. ATCの研修中も給与はもらえますか?

当社の正社員として入社するため、1.5ヶ月の研修期間中も給与が支払われます。学びながら生活費の心配をせずに技術を身につけられる仕組みです。

Q7. 転職活動はどれくらいの期間を見ておけばよいですか?

職種を決める段階、書類を準備する段階、面談から入社までの段階で、それぞれ時間がかかります。在職中に進める場合は、現在の勤務との調整も含めて余裕を持った計画にすると無理がありません。

Q8. 応募先を何社くらい見ておくとよいですか?

社数を増やすより、職種と雇用形態の条件を先に決めて絞り込むほうが、比較の軸がぶれません。条件が揃った求人のなかで、研修の中身と配属までの流れを比べる形が実用的です。

まとめ|職種を決めてから書類、そして面談で確認する

製造業への転職は、求人探しよりも職種を決めることから始まります。応募前に職種・雇用形態・住まいの3つを決めておくと、条件で迷う時間が短くなります。

書類は職種を決めた後に準備し、前職で手順を守って作業した経験や異常に気づいた経験を材料にします。面談では、配属の実例、研修と現場のつながり、質問できる相手の有無の3点を確認します。

求人票の中で特に見ておきたいのは、仕事内容の欄に点検や修理が含まれているか、研修期間が明記されているか、雇用に契約期間の定めがあるかの3点です。給与額の比較はこの3点を確認した後に行うほうが、判断がぶれません。

当社の正社員として入社後、実機(実際の機械)を使った研修を経て技術を習得し、エンジニアとして長く活躍できるキャリアを目指せます。当社が提示する働き方について、さらに詳しく知りたい方は下記のクロスオーバーエンジニア専用ページからご確認ください。

未経験からこの仕事に就いた方の歩みを、約1分の動画にまとめました。