働きながら学ぶエンジニア転職!未経験から収入を得つつスキルを習得する選択肢

未経験からエンジニアを目指すとき、働きながら技術を身につける方法が注目を集めています。今の仕事を辞めて収入がなくなる不安を抱える人にとって、給与をもらいながら学ぶ環境は大きな助けになります。

具体的には、夜間の学校に通う方法や、現場のアシスタントから始める方法、そして研修中も給与が出る育成を前提とした企業に就職する方法などがあります。本記事では、費用を抑えて専門的な技術を身につけるための、働きながら学ぶ3つの道について解説します。

※本記事に記載されている労働関係の法令や制度についての内容は、記事を書いた時点での一般的な情報です。実際の労働条件や契約内容は、働く企業や派遣会社によって異なります。詳細は最新の募集要項を確認してください。

働きながら学ぶエンジニアになるための3つのルート

労働者が減っている中で、未経験者を専門性の高いエンジニアへ育てる取り組みが社会全体で進んでいます。未経験から技術を身につける方法としては、主に3つの道があります。それぞれの特徴を整理して解説します。

ルート1
夜間スクールや独学
  • 今の収入を保ったまま学習可能
  • 仕事の忙しさで時間確保が課題
  • 初期費用や自己負担分が発生
ルート2
現場のアシスタント
  • 転職後すぐに現場環境を知れる
  • 順序立てた研修機会が少ない傾向
  • 知識習得が個人の努力に頼りがち
AOCの取り組み
ルート3
「育成型求人」に転職
  • 企業が教育費用を負担
  • 研修中も毎月給与が支払われる
  • 費用の不安なく技術習得に集中

今の仕事を続けながら夜間スクールや独学で学ぶ

今の職を続けながら、仕事以外の時間を使って民間の学校や独学で知識を身につける方法です。この方法の利点は、今の収入を保ったまま学習を進められることです。一方で、厚生労働省の調査によると、働く人が自ら学習を行うときの問題点として「仕事の忙しさ」や「費用がかかりすぎる」点が挙げられています。国が主導する制度を活用して費用を抑える方法もありますが、初期の費用や自己負担分は発生します。

出典)厚生労働省『仕事のスキルアップ・資格取得をめざす皆さまへ』

未経験歓迎の求人に応募し、現場のアシスタントとして学ぶ

事前の専門的な教育期間を設けず、企業に就職して実際の現場で働きながら業務を覚えていく方法です。転職後すぐに現場の環境を知ることができ、新しい職場で働き始められる早さがあります。

しかし、現場での指導が中心となるため、順序立てた研修の機会が少ないケースがあります。厚生労働省の調査でも、企業が従業員に対して職場外での研修を行う割合には雇用形態などによって差が見られます。必要な知識の習得が個人の努力に頼りがちになり、基礎を理解しないまま作業の手順だけを覚える状態になる懸念があります。

出典)令和6年度「能力開発基本調査」…|厚生労働省

研修中も給与が支給される「育成型求人」に転職する

企業側が教育にかかる費用を負担し、専用の施設などで研修を受けながら給与をもらえる仕組みを持つ企業へ就職する方法です。

当社もこの仕組みを持っており、当社では「実務×スクール育成制度」と呼んでいます。厚生労働省のガイドラインにおいても、会社からの指示で業務に必要な学習を行う時間は、原則として労働時間として扱われます。そのため、研修施設で学んでいる期間中も毎月給与が支払われ、費用の不安を減らして技術を身につけることに集中できる環境が整っています。

働きながら学ぶエンジニア育成型求人を選ぶ利点

費用を払って学ぶ形と、会社に雇われた上で給与をもらいながら学ぶ形には、仕組みに大きな違いがあります。ここでは、育成型求人と一般的なスクールなどを比較して特徴を整理します。

比較する項目
育成型求人
スクール・独学
初期の費用
企業側が負担
自己負担
学ぶ期間の収入
給与が支払われる
今の仕事の収入
現場への直結度
学びながら就職している状態
学んだ後に転職活動が必要

高額なスクール費用がかからず経済的負担を抑えられる

一番の特徴は、学ぶ側に受講料などの費用の負担が発生しないことです。民間の学校を利用する場合、給付金を活用したとしても、最初に受講料を支払う準備や還付されない自己負担分が生じます。教育費を自分で用意しなければならず、経済的な負担を抱えながら学習を始めるケースも少なくありません。育成型求人では、施設の維持費や講師の人件費などは企業側が負担します。費用を用意する負担がなく、専門の教育を受けられる点は、未経験の人にとって大きなメリットです。

現場で活かせる実務的な技術を着実に習得できる

民間の学校が提供する授業は、多くの人に向けた一般的な内容になりがちです。それに対して、育成型求人での研修は、実際の現場ですぐに活かせる技術を身につけることを目的としており、配属される先で直面するであろう課題を想定した、実務的な教育が行われます。機械の不具合を未然に防ぐ予防保全や、故障が発生した際の修理といった技術は、机の上の学習だけでは身につきません。現場と同じ環境を再現した施設において、工具の使い方から部品の組み立てまで、段階的に技術を身につけることができます。

研修期間中も収入が途絶えないため生活基盤が安定する

学校に通うために今の仕事を辞めた場合、貯金を使いながら生活することになり、学習への集中を妨げる原因になります。育成型求人では、研修自体が労働とみなされるため、学んでいる期間中も安定した給与が支払われます。これにより、生活費の心配をせずに技術を身につけることだけに専念できます。また、企業によっては生活家電が付いた個室の寮を用意し、敷金や礼金などの初期費用を抑えて新生活を始められるような働き方もあります。生活の基盤を安定させながら、将来にわたって役立つ専門性を身につけることが期待できます。

エンジニアを働きながら学ぶ際の注意点と失敗しない選び方

未経験から技術を身につける方法として育成型求人は一つの道ですが、企業選びを間違えると希望する働き方ができない懸念があります。求人の内容と実際の状況が異なるという問題を防ぐため、具体的な判断基準を持つことが大切です。以下の点を確認し、状況を理解した上で前向きに検討してください。

確認ポイント1

研修内容と実際の配属先業務が一致しているか

確認ポイント2

ソフトウェアだけでなくハードウェア分野も視野に

確認ポイント3

目先の時給だけでなく長期的な雇用の安定を重視

研修内容と実際の配属先業務が一致しているか確認する

育成を掲げる企業の中には、立派な施設で技術を教えても、実際の配属先ではその技術を必要としない業務に就かせるケースがあります。こうした求人と実際の業務が合わない状態を防ぐため、国も法律の整備を進めています。厚生労働省は職業安定法施行規則を改正し、企業が求人を出す際や労働契約を結ぶ際に、将来の配置転換なども含めた業務の変更される範囲を明示することを義務付けました。透明性の高い企業を選ぶためには、面接の段階でこの業務の変更の範囲ががどうなっているかを確認し、研修内容と配属先での業務が合っているかを見極めることが重要です。

出典)求人票に明示する労働条件…|厚生労働省

ソフトウェア開発だけでなくハードウェア分野も視野に入れる

一般的に、エンジニアというとシステム開発やプログラミングを思い浮かべる人が多いです。しかし、工場の自動化を支える機械設備の保全などハードウェア分野を担うエンジニアも、同じように高い専門性が必要な職種です。製造の現場では、働く人が不足していることへの対策としてロボットなどの導入が進んでいます。工場の自動化を進めると、今度はそのロボットの保全を行うエンジニアが大勢必要になるという状況を、当社では「省人化投資のパラドックス」と呼んでいます。

機械の分解や調整、修理といった手作業を伴う技術は、コンピューターによる代替が非常に困難です。ハードウェア分野の専門技術を身につけることは、将来にわたり需要のあるキャリアを築く上で有望な方法と考えられます。

AOCの正社員としての雇用の安定と地域に根差した安心感

育成型求人を選ぶ際は、目先の時給だけでなく、長期的なキャリアを築ける雇用形態かを確認することが大切です。

当社の正社員として入社し、実際の機械を使っての研修を経て技術を習得し、長く活躍できるキャリアを目指せる働き方を検討する道があります。このような働き方であれば、配属先の企業での業務が一時的に終了した場合でも雇用関係は継続し、給与も支払われます。また、就業先の企業での業務を通じて評価され、将来的にそのメーカーの直接雇用へと移ることができる法的な仕組みもあります。安定した雇用の環境の中で、着実に技術を身につけられる企業を選ぶことが大切です。

働きながら学ぶエンジニアとして活躍できるキャリアの道

働きながら学んだ後、実際にどのような分野で活躍できるのか、当社の事例をもとに具体的なキャリアの道筋を解説します。最初は覚える専門用語も多く戸惑うこともありますが、段階的なカリキュラムを経ることで、文系出身者や未経験の人でも十分に現場で活躍できる人材へと成長することが見込まれます。

あらゆる業界で活躍できる「クロスオーバーエンジニア」への道
製造オペレーター経験
×
保全技術
設備の構造を深く理解した技術者へ
営業・接客経験(対話力)
×
保全技術
現場で円滑に連携できる頼られる存在へ

設備保全エンジニアへの職種転換

当社の運営する「AOCテクニカルセンター」は、石川、福井、富山、愛知の4拠点に構え、設備保全業務に特化した技術者育成を行う独自の施設です。ここでは約1.5ヶ月の長期研修を行い、基礎から応用まで着実に技術を身につけることを目指します。

最大の特徴は、座学だけでなく、実際の製造現場と同じ環境を再現した実機(実際の機械)を用いた実践的な研修を行っている点です。研修内容は主に電気回路の作成、真空装置の取り扱い、機械の分解や組み立てといった技術を中心に構成されています。

さまざまな業界で活躍できる保全エンジニアを、当社では「クロスオーバーエンジニア」と呼んでいます。これまでの異なる業種での経験も、このキャリアにおいて大きな糧です。製造オペレーターとしての経験がある人は、特定の工程を繰り返す業務の経験を土台にして、設備の構造を深く理解した技術者になることが期待できます。営業や接客業で培ったコミュニケーション能力も、関係する部署や工場の人たちと円滑にやり取りを行う上で強みとなり、現場で頼られる存在へと成長することが可能です。

地域産業に貢献し長く活かせる専門性の獲得

身につけた専門技術は、さまざまな業界で重要な役割を担います。石川エリアの半導体産業、富山エリアの医薬品の製造業、福井エリアの繊維や電子部品産業、そして愛知エリアの自動車産業など、それぞれの地域が持つ産業の特色に合わせて技術を活かすことができます。機械の不具合を素早く解決し、工場の安定した稼働を支える技術者は、需要が長期的に安定している職種です。物理的な専門性を身につけることは、地域産業の発展に貢献するだけでなく、自分自身の長く活かせるキャリアを築くことにつながります。

\ 働きながら学べる!! /

ゼロからプロになるための具体的なステップを、以下のページでご案内しています。

働きながら学ぶエンジニアに関するよくある質問

働きながら学ぶエンジニアへの転職について、未経験の人たちが抱く代表的な疑問に対し、法律の事実と当社の情報を交えて回答します。

Q.文系や未経験でも働きながらエンジニアになれますか?

段階的に学べる環境が整っている企業を選べば、文系出身者や未経験からでも十分に技術を身につけることが見込まれます。

当社の研修施設の事例を見ても、工具の名前を知らない状態からスタートする人が多くを占めます。最初は専門用語や図面の読解に戸惑うこともありますが、安全教育や電気の基礎から始まり、実際の機械に触れながら反復学習を行うことで、現場で活躍できる人材の育成が行われています。出身の学部の違いよりも、意欲のある人を歓迎しており、機械の仕組みに興味を持ち、着実に技術を吸収しようとする姿勢が大切です。

Q.研修期間中も給与は発生しますか?

はい、研修期間中も給与は発生します。当社では研修期間から正社員として入社し、実機を使っての研修を経て技術を習得し、長く活躍できるキャリアを目指せる働き方だからです。

当社では「AOCテクニカルセンター(ATC)」を石川、福井、富山、愛知の4拠点に設置しています。ここでは、実機(実際の機械)を使った実践的な技術を身につけることができます。現場に出る前に、製造現場の設備を支えるエンジニアとして必要な、からだを使った技術をしっかりと学べる環境が整っています。

Q.働きながら学ぶ場合、どのくらいの期間で現場に出られますか?

研修の期間は導入している企業やプログラムの目的によって異なります。数週間の事前の研修で安全教育などを中心に行い、すぐに現場へ配属されるケースもあります。

一方で、当社では、じっくりと1.5ヶ月の長期研修を経てから現場に配属されます。この期間で基礎の知識から実際の機械を用いた高度な調整作業までを段階的に身につけることで、現場に配属された初日から安心して業務に取り組める仕組みです。