金沢で組み込み・制御エンジニアになる!未経験から正社員を目指す方法

北陸地方の経済中心地である金沢市、および石川県全域において、今、製造業の現場は変化を迎えています。

製造現場は、機械がただ動いているだけの場所から、ネットワークでつながり、自動化されたシステムへと変わりつつあります。

この変化の中心にいるのが、マイコン向けのソフトウェアを設計する「組み込みエンジニア」、工場の自動化に関わる「制御エンジニア」、そして稼働中の設備を点検・修理する「保全エンジニア」と呼ばれる技術者たちです。似た名前で呼ばれることもありますが、対象とする仕事はそれぞれ異なります。この記事では、まず組み込み・制御エンジニアの仕事内容を整理したうえで、未経験から金沢で技術者を目指す具体的な方法をお伝えします。

※本記事に記載されている労働関係法令や各種制度に関する内容は、記事執筆時点での一般的な情報です。実際の労働条件や契約内容は、就業先の企業や派遣会社によって異なります。詳細は最新の募集要項をご確認ください。

組み込みエンジニア
主な仕事:マイコン向けソフトウェア(ファームウェア)の設計・開発
対象:新しいソフトウェアをゼロから設計すること
未経験からの就きやすさ:ハードルが高い
制御エンジニア
主な仕事:PLCの制御設計、またはFA機器の据付・調整
対象:新しい制御プログラムの設計、または新規設備の立ち上げ
未経験からの就きやすさ:ハードルが高い
保全エンジニア
主な仕事:設備の点検(予防保全)と修理(事後保全)
対象:すでに稼働している既存の設備
未経験からの就きやすさ:挑戦しやすい

目次

金沢で必要とされる組み込みエンジニアと制御エンジニアの仕事内容

石川県の産業を広い視点で見たとき、特徴の一つが「機械産業」の高い集積です。

石川県の製造品出荷額に占める機械産業の割合は69.9%、他分野が30.1%です。全国平均と比べても高い水準で、石川県は日本有数の「機械をつくる地域」です。

出典)石川県機械産業戦略

明治時代に絹織物の機械づくりから始まったこの地域の技術は、今では建設機械、工作機械、食品加工機械など、多くの分野に広がっています。

特に金沢市周辺には、特定の分野で世界的なシェアを持つ企業が集積しています。経済産業省の「新グローバルニッチトップ企業100選(2020年)」に選出された3社をはじめ、独自の技術で世界の市場に製品を届けている企業が石川県にあります。

出典)2020年版「グローバルニッチトップ企業100選」選定企業一覧

こうした企業が集まる地域で、今必要とされているのが、工場の自動化、いわゆる「FA(ファクトリー・オートメーション)」を進めるための技術です。「組み込みエンジニア」と「制御エンジニア」は、いずれもこのFAに関わる技術者ですが、担う仕事は異なります。

マイコン向けソフトウェアをC言語で設計する組み込みエンジニアの仕事

組み込みエンジニアとは、家電製品や産業機器などに搭載されている小型のコンピュータ(マイコン)に向けて、動作を制御するソフトウェア(ファームウェア)を設計・開発する技術者です。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、組み込みエンジニアは「組込系ソフトウェア開発技術者」「ファームウェア開発技術者」などの別名で紹介されており、C言語を中心としたプログラミングによってソフトウェアを開発する仕事だと説明されています。

出典)システムエンジニア(組込み、IoT)|job tag 厚生労働省

洗濯機や炊飯器といった身近な家電から、工場のロボットや検査装置まで、多くの機械はこのマイコン向けソフトウェアによって動いています。組み込みエンジニアの仕事は、パソコンに向かって設計図(プログラム)を書くことが中心であり、機械そのものを修理したり調整したりする仕事とは対象が異なります。

PLCのラダープログラムを組む制御設計と、現場でFA機器を調整するFAエンジニアの違い

一方、「制御エンジニア」という言葉は、現場によって2つの異なる仕事を指すことがあります。

ひとつは、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)と呼ばれる制御装置に向けて、ラダー言語というプログラム言語で動作の手順を組む「制御設計」です。ベルトコンベアを一定の速さで動かす、ロボットアームを正確な位置で止める、カメラで良品と不良品を見分ける。こうした工場の自動化には、機械に「どう動くか」を指示するプログラムが必要であり、それを設計するのが制御設計の仕事です。

もうひとつは、設計されたFA機器を実際の工場に据え付け、配線をつないで動作を調整する「FAエンジニア」です。FAエンジニアの仕事はデスクでの設計だけでなく、現場に足を運び、工具を使って配線を調整し、機械が正しく動くように仕上げていくことが中心になります。

制御設計
PLC向けのラダープログラムを作成する、デスクでの設計が中心の仕事
FAエンジニア
現場でFA機器を据え付け、配線・調整を行う仕事

制御エンジニアの仕事についてさらに詳しくは、制御エンジニアの仕事内容でも紹介しています。

未経験からの就業のハードルが高い理由

未経験から組み込みエンジニアや制御設計の仕事に就こうとする場合、C言語などのプログラミング言語や電子工学の基礎、ラダー言語による制御設計の知識を、事前に学校などで順序立てて学んでおく必要があります。まとまった専門知識を先に身につけておく必要があるため、学校に通わず未経験からすぐに組み込みエンジニアや制御設計の仕事に就くことは、ハードルが高いのが実情です。

組み込み・制御エンジニアとは異なる、未経験から挑戦しやすい保全エンジニアという道

技術者の仕事は、組み込みソフトウェアや制御プログラムの設計だけではありません。ものづくりの現場では、すでに稼働している設備を維持する「保全エンジニア」の需要も高まっており、未経験からでも挑戦しやすい仕事です。

対象は新しい設計ではなく、既存設備の点検・修理

組み込みエンジニアや制御設計が、新しいソフトウェアや制御プログラムをゼロから生み出す仕事であるのに対し、保全エンジニアが対象とするのは、すでに工場で稼働している設備です。保全エンジニアの主な仕事は、機械が急に壊れないよう部品を交換したり調整したりする点検(予防保全)と、トラブルが起きたときに原因を探って直す修理(事後保全)です。

この点検・修理を支える技術の一つが「シーケンス制御」です。あらかじめ決められた順序に従って機械を動かす仕組みで、全自動洗濯機であれば給水→洗い→すすぎ→脱水という順序がこれにあたります。工場の自動化設備の多くも、この制御によって正確に動いています。

なかでも「有接点シーケンス制御」は、リレーと呼ばれるスイッチを物理的に配線して組み合わせる方式で、工場の環境でも安定して動き続ける、信頼性の高い制御方式です。新しい自動化ラインでも基礎的な仕組みとして使われているため、この配線や調整の技術を身につけておくと、どのメーカーの工場でも長く活かすことができます。IT業界の技術動向が移り変わる中でも、こうした制御の仕組みは大きく変わることがなく、金沢のように工場が集まる地域では、既存設備の保全と新しい自動化ラインづくりの両方で必要とされ続けています。

保全エンジニアの仕事についてさらに詳しくは、保全エンジニアの仕事内容でも紹介しています。

「クロスオーバーエンジニア」という当社の呼び方と、文系・異業種出身者の強み

さまざまな業界で活躍できる保全エンジニアを、当社では「クロスオーバーエンジニア」と呼んでいます。「自分は文系だから無理だ」「飲食店のアルバイトしかしたことがない」という方も、諦める必要はありません。

これまでの経験
文系での言語化の力/接客での対人対応/製造現場での作業経験
×
保全エンジニアとしての技術
シーケンス制御/電気・機械の知識/点検・修理の技術
クロスオーバーエンジニア(現場で頼られる人材)

例えば、製造ラインでオペレーターとして働いていた経験は、保全エンジニアとして大きな強みになります。「機械のどこに製品が詰まりやすいか」「作業者がどこでミスをしやすいか」。こうした現場の感覚は、机上の勉強だけでは身につきにくいものです。現場の状況がわかるからこそ、現場の人にとって扱いやすい直し方や点検の手順を考えることができます。

また、文系出身者の強みは、コミュニケーション能力と、状況をわかりやすく説明する力です。保全エンジニアの仕事は、黙々と機械に向かうだけではありません。現場の担当者から状況を聞き取り、原因を探り、対応をチームに伝える。ここには読解力や説明する力が必要です。

理数系の知識は、入社後の研修で身につけることができます。大切なのは、新しいことを学びたいという意欲と、順序立てて考える習慣です。文系だから、未経験だからと恐れる必要はありません。これまでの経験は、形を変えて保全エンジニアの仕事に活かすことができます。

お金を払うスクールではなく、給与をもらいながら学ぶ「実務×スクール育成制度」

「エンジニアになりたいけれど、未経験からどうやってなればいいのかわからない」「スクールに通うお金がない」。そうした不安を感じている方にとって、金沢で保全エンジニアを目指すことは、選びやすい環境にあります。

なぜなら、ここには、お金を払って学ぶのではなく、お金をもらいながら学ぶ仕組みがあるからです。これを当社では「実務×スクール育成制度」と呼んでいます。

一般的なスクールと「実務×スクール育成制度」の違い

未経験からエンジニアを目指すとき、多くの人がプログラミングスクールに通うことを考えます。しかし、これには金銭的な負担と時間の両方がかかります。

一般的なスクールの場合、受講料だけで数十万円かかります。さらに、通っている期間は仕事ができないため、その間の生活費も自分で用意しなければなりません。半年間学ぶとすれば、受講料と生活費を合わせてまとまった資金が必要になることもあります。

これに対し、当社の「実務×スクール育成制度」は、当社の正社員として入社し、実機(実際の機械)を使っての研修を経て技術を習得し、長く活躍できるキャリアを目指せる働き方です。この制度の特徴の一つは、研修を受けている期間中も給与が支払われることです。学ぶために自分のお金を払うのではなく、学ぶこと自体が仕事として認められ、給与が支給されます。

一般的なスクール
初期費用:数十万円の支払い
学習中の収入:なし(またはアルバイト)
雇用形態:学生・無職
学ぶ環境:パソコン上のシミュレーション中心
キャリア:履歴書に空白期間ができる
当社の「実務×スクール育成制度」
初期費用:0円
学習中の収入:月給を支給(研修も業務の一つ)
雇用形態:当社の正社員
学ぶ環境:実機(実際の機械)を使用
キャリア:職歴としてカウント

金沢で保全エンジニアを目指すなら、貯金を切り崩してスクールに通う必要はありません。当社の育成の仕組みを活用して、技術を身につけていくことができます。

実機を用いた実践研修で身につく現場の技術

未経験者が現場に出るとき、壁になるのが実務経験がないことです。教科書で回路図の読み方を覚えても、実際の現場でモーターを回し、配線をつなぎ、エラーに対処できなければ、仕事にはなりません。当社が重視しているのは、この機械や設備に触れる経験です。

座学だけでなく実際の装置を用いた研修センター

当社では、技術者を育成するための専門施設「AOCテクニカルセンター(ATC)」を、石川、福井、富山の3拠点に設置しています。ただの教室ではなく、実際の工場と同じ環境を再現した模擬工場です。研修期間は1.5ヶ月で、この間に実機を使った演習を重ねます。

実際の工場と同じ設備で、見て、触れて学ぶ

当社が重視しているのは、パソコンの画面の中だけで学習を終わらせず、実際に手を動かして体で覚えることです。ATCでは、以下のような実習を行います。

工具を使った配線作業
実際に工具を使い、配線をつなぐ作業を行います。指先で覚えた感覚は、現場で長く活かすことができます。
有接点シーケンス制御の実機演習
シミュレーターではなく、実際の有接点シーケンス制御の機材を使って配線や回路を組み、コンベアやロボットを動かします。
資格取得の対策
「機械保全技能士」や「電気工事士」といった国家資格の実技試験対策も、ATCの機材を使って行います。

現場配属前にトラブルシューティングまで経験できるカリキュラム

新人の技術者が現場で不安を感じやすいのは、機械が止まったとき、つまりトラブルが発生したときです。正常に動いているときは問題なくても、エラーが出たときにどう対応するかが、現場での信頼につながります。

当社のカリキュラムでは、動かし方だけでなく、点検(予防保全)や修理(事後保全)に重点を置いています。例えば、半導体製造装置などで使われる真空機器の研修では、実際に配管をつなぎ、真空状態をつくり、どこで漏れが起きるかを探るという実践的な訓練を行います。

研修センターは、安全に失敗しながら技術を身につけられる場所です。実際の工場で失敗すればラインが止まり大きな影響が出ますが、ATCでは練習として対応できます。「こう配線するとショートする」「ここに触れると危ない」ということを、体験を通じて覚えることができます。

この経験があるからこそ、現場に配属された初日から、落ち着いて機械に向き合うことができます。未経験からでも現場で活躍できる理由は、ここにあります。

「本当に未経験からなれるのか」と不安な方は、まず自分の目で確かめてください。当社が保有する「AOCテクニカルセンター(ATC)」は、随時見学を受け付けています。どんな機械に触れるのか、どんな講師が教えるのか。実際に見て、手で触れてから判断してください。

ATCの見学申し込み・採用エントリーはこちら

長く安心して働ける金沢の技術者としての会社選びと見極めポイント

「派遣エンジニア」と聞くと、不安定なのではないか、いつか契約を切られるのではないかと不安に思う方もいるかもしれません。しかし、会社を適切に選べば、正社員としての働き方は、未経験からキャリアを築くうえで有効な選択肢です。

ここでは、長く安心して働ける会社を見極める2つのポイントをお伝えします。

研修施設の有無と実機に触れられる環境の確認

その会社が技術者を大切にしているかどうかを見極める分かりやすいポイントは、自前の研修施設を持っているかどうかです。研修施設があることは、長期的な人材育成を前提としていることの表れです。

世の中には、人材を紹介するだけの会社もあります。そうした会社では、研修といっても動画を見るだけというケースもあります。実機を用意する費用をかけられないため、未経験者を十分な準備がないまま現場に送り出すことになりがちです。これは、早期離職につながる原因の一つです。

一方で、当社のように自社で研修施設(ATC)を持ち、実機や設備を揃えている会社は、人材育成を重視しています。施設を整えていることは、それだけ社員を育てようとしている表れです。技術を身につけた社員が長く活躍することは、当社にとっても大切なことです。

面接や説明会では、ぜひこう聞いてみてください。

「研修では、パソコンだけでなく、本物の機械や有接点シーケンス制御の装置に触れることができますか」
「専任の講師はいますか」

この質問にしっかり答えられる会社であれば、あなたの成長をサポートしてくれます。

当社の正社員としての雇用の安定と、地域に根差した安心感

登録型派遣(有期雇用)
派遣先の仕事がある期間だけ契約を結ぶ働き方です。派遣期間が終われば給与も止まり、雇用が変動する不安があります。
当社の正社員(クロスオーバーエンジニア)
AOCの正社員として入社し、実機を使っての研修を経て技術を習得し、長く活躍できるキャリアを目指せる働き方です。

当社では、正社員として雇用する形をとっています。月給制で、年2回の賞与や昇給、社会保険、有給休暇などの福利厚生も整えています。

正社員としての安定と、いろいろな現場で技術を磨ける利点。この両方を兼ね備えているのが、当社の正社員という働き方です。

金沢でのエンジニア就職に関するよくある質問と回答

最後に、よくいただく質問にお答えします。

まったくの未経験や文系出身でも、技術者としての適性はありますか?

はい、十分にあります。文系出身の方や未経験の方だからこそ発揮できる強みがあります。実際の現場では、技術と同じくらい、コミュニケーション能力や、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)が大切にされています。技術的な知識は入社後の研修で一から伝えますので、今の時点で知識がなくても問題ありません。「ものづくりに関わりたい」「技術を身につけたい」という気持ちがあれば、その意欲を活かすことができます。

研修期間中の給与や待遇はどのようになっていますか?

研修期間の1.5ヶ月の間も、正社員として給与をお支払いします。「勉強期間だから無給」ということはありません。研修も業務の一つだからです。社会保険にも入社初日から加入できます。

また、遠方から金沢エリアに来られる方には、住まいのサポートを用意しています。生活家電付きの寮や社宅もご用意していますので、新生活をスムーズに始めていただけます。

当社では、研修期間中も正社員としての雇用が続き、給与を受け取りながら技術を学べる環境を整えています。