機械修理で手に職をつける方法と将来性!未経験から技術者になる手順

機械修理などの技術を身につけて、将来にわたって長く活躍したいと考える人が増えています。しかし、未経験からどのようにして専門技術を習得し、仕事に就けばよいのか、具体的な手順がわからないという声も少なくありません。
この記事では、工場の設備をメンテナンスする仕事の特徴や将来性、そして未経験から技術者になるための具体的な道筋についてご紹介します。

※本記事に記載されている労働関係法令や各種制度に関する内容は、記事執筆時点での一般的な情報です。実際の労働条件や契約内容は、就業先の企業や派遣会社によって異なります。詳細は最新の募集要項をご確認ください。

機械修理で手に職をつける魅力は安定した需要と将来性

機械を修理し、工場を安定して動かす仕事は、これから先も長く必要とされる仕事です。その背景と理由についてお伝えします。

AI化が進む製造現場でも設備のメンテナンス技術は長期にわたり活かせる

少子高齢化が進み、あらゆる産業で働く人の数が不足しています。特に製造業では、ベテラン技術者の引退により、技術を受け継ぐ人材の不足が大きな課題です。

この人手不足を補うため、多くの企業がロボットやAIを導入し、工場の自動化を進めています。しかし、工場の自動化を進めれば進めるほど、ロボットや設備をメンテナンスするエンジニアがさらに多く必要になるという状況です。

AIは部品の故障時期を予測することは得意ですが、現場ですり減った部品を交換したり、ミリ単位で機械の軸を調整したりするような実際に手を動かして機械を直接扱う作業は、AIに置き換えることが困難です。そのため、機械に直接触れて修理や調整を行う技術は、AI化が進む時代においても価値が下がりにくく、長期にわたり活かせる技術です。

さまざまな業界で活躍できるどこでも通用する専門技術が身につく

機械修理の仕事を通じて身につく技術は、一つの会社や特定の製品だけでしか使えないものではありません。電気や機械が動く基本的な仕組みは、どのような装置でも共通しているため、さまざまな業界で通用する専門技術です。

例えば、あらかじめ決まった順序で機械を動かす有接点シーケンス制御という電気回路の技術は、工場の自動化において欠かせない知識です。この回路図を読み解き、電線をつないだり、断線を見つけて直したりする技術は、半導体、自動車、医薬品、食品など、多くの製造現場で必要です。

一度これらの技術をしっかりと身につければ、時代の変化に合わせて、成長している産業へと活躍の場を移すことができます。特定の企業だけに依存しないため、社会の景気が変わっても影響を受けにくく、安定した働き方を目指すことができます。

手に職がつく機械修理の主な仕事内容とやりがい

製造現場で設備のメンテナンスを担当するエンジニアの仕事は、工場が止まることなく安定して生産を続けるための重要な役割を担っています。大きく分けて「予防保全」と「事後保全」の二つの仕事があります。

仕事の種類
目的
具体的な作業例
予防保全
機械が壊れる前にトラブルの種を見つけて事前に対処すること
稼働状況の確認、定期的な点検、部品の交換、機械への注油
事後保全
突然機械が止まってしまった際に原因を突き止め修理すること
原因の究明、部品の交換、機械の修理、安全確認後の再稼働

日常的な点検と予防保全で工場の安定稼働を支える重要な役割

予防保全とは、機械が壊れてしまう前に、トラブルの種を見つけて事前に対処する仕事です。

具体的には、毎日機械が正常に動いているかを確認する日常点検や、一定の期間ごとに機械を止めて行う定期点検があります。また、古くなったフィルターやベルトなどの部品を計画的に交換したり、機械の滑りを良くするために油を差したりします。

工場で突然機械が止まってしまうと、製品が作れなくなり、納期に遅れるなどの大きな損害が発生します。そのため、日々の丁寧な点検によってトラブルを未然に防ぎ、工場全体を静かに下支えする予防保全は、現場にとってなくてはならない重要な仕事です。

突発的な故障に対応する修理と事後保全で現場の課題を解決する

どれだけ気をつけて点検をしていても、突然機械が止まってしまうことはあります。その際に、現場へ駆けつけて原因を突き止め、修理を行うのが事後保全の仕事です。

機械が止まった原因が、電気の配線の問題なのか、部品が割れてしまったからなのかを、道具を使って素早く見つけ出します。原因がわかったら、新しい部品に交換したり、機械を修理したりして、安全を確認してから再び機械を動かします。

工場の担当者が機械の復旧を待つ中で、自分の知識と手を使って問題を解決し、再び機械が動き出した瞬間は、周りの人から深く感謝されます。現場から頼りにされる経験は、エンジニアとしての大きな自信とやりがいにつながります。

未経験から機械修理で手に職をつけるための具体的な3つの道

機械に触れた経験がない未経験の人が、新しく機械修理の技術を身につけて仕事に就くための道筋は、大きく分けて3つあります。

選択肢
費用・学費
期間中の収入
特徴
専門学校や工業系の学校
初年度に約141万円必要
なし
学校の設備を使い、数年かけて基礎から応用までじっくり学べる。
公的な職業訓練
無料(テキスト代等は実費)
支給条件あり
数か月から半年程度の期間で実践的な技能を無料で学べる。
当社の育成制度
無料
給与が支払われる
正社員として入社し、実際の機械を使った研修を受けながら給与を得られる。

専門学校や工業系の学校へ通い基礎的な知識を体系的に学ぶ

一つ目は、工業系の専門学校や大学に通い、電気や機械の基礎を数年かけてじっくりと学ぶ方法です。

この方法の利点は、学校の設備を使い、基礎から応用まで十分な時間をかけて学べることです。しかし、入学金や授業料など、まとまった学費が必要です。文部科学省の調査によると、私立の専門職課程では初年度に平均して約128万円の納付金が必要です。また、全日制の学校に通う場合はフルタイムで働くことが難しいため、生活費を別に用意する計画も必要です。

出典:『私立大学等の令和5年度入学者に係る…』|文部科学省

公的な職業訓練を受講して技術を身につける

二つ目は、国や都道府県が行っている公的な職業訓練を利用して技術を身につける方法です。

仕事を探している人を対象に、数か月から半年程度の期間で実践的な技能を学ぶコースが用意されています。大きな利点は、公的な制度であるため、テキスト代などの実費を除いて受講料が無料であることです。費用を抑えて学びたい人にとって有力な方法です。

当社の正社員として入社し、研修を経て技術を習得し長く活躍できる働き方

三つ目は、当社の正社員として入社し、給与をもらいながら専用の研修施設で技術を身につける方法です。これを当社では「実務×スクール育成制度」と呼んでいます

当社が運営する研修施設であるAOCテクニカルセンターは、石川、福井、富山、愛知の4拠点にあります。ここでは、一般的な短い研修ではなく、1.5ヶ月の長期研修を実施しています。

研修の大きな特徴は、実際の現場で使われている機械を使って学ぶことです。電気の回路図の読み方から始まり、工具の正しい使い方、そして半導体工場で使われるような真空装置の操作や、機械の組み立てと調整を繰り返し練習します。

この制度では、研修を受けている期間中も当社の社員として給与が発生します。そのため、生活費の不安を抱えることなく、技術を身につけることに集中できる環境が整っています。研修を終えた後は、身につけた技術を活かせる現場へ配属され、現場の課題を解決するエンジニアとしての一歩を踏み出します。

機械修理で手に職をつけることに関するよくある質問

文系出身や製造業未経験でも機械修理の仕事はできますか?

はい、意欲を持って基礎から段階的に学べば、十分に現場で活躍することが期待できます。
過去に製造オペレーターとして特定の工程を繰り返す業務を行っていた経験がある人は、工場全体の流れや機械が動く際のリズムを感覚として知っているため、機械のちょっとした異常に気づきやすいという強みがあります。また、営業や接客業で培った経験も無駄にはなりません。機械が止まったとき、現場の人からどのような音がして止まったのかを丁寧に聞き取る力は、現場で大きな強みです。
このように、文系出身であっても、これまでの経験を活かしながらさまざまな業界で活躍できるエンジニアを、当社では「クロスオーバーエンジニア」と呼んでいます。多くの未経験者が、研修を経て現場で頼られる人材へと成長しています。

機械修理に関連する国家資格がなくても就業できますか?

働き始める最初の段階で、必ずしも機械保全技能士などの国家資格を持っている必要はありません。
最初は資格を持っていなくても、研修を受けたり、先輩から実務を教わったりしながら仕事を始めることができます。そして、現場で実務経験を積み重ねながら、少しずつ国家資格の取得を目指すことが推奨されます。機械保全技能士は、国が技能を証明する資格であり、適切な研修施設で実際の機械を使った練習と勉強を重ねることで、十分に合格を目指せる資格です。

スクールや研修に通う期間の生活費や収入面はどうなりますか?

技術を学ぶ期間の生活費は、どの方法を選ぶかによって大きく変わります。
雇用保険を受給できない方を対象とした国の「求職者支援制度」では、無料の職業訓練と就職支援が受けられます。さらに「本人収入が8万円以下」「世帯の金融資産が300万円以下」などの要件を満たせば、職業訓練受講給付金の支給も受けられます(給付金の対象外であっても訓練の受講は可能です)。

出典:『雇用・労働求職者支援制度のご案内』|厚生労働省

一方、当社の「実務×スクール育成制度」では、入社した初日から社員として扱われます。そのため、研修施設での1.5ヶ月の長期研修を受けている期間中も給与が支払われます。経済的な負担を抑えて、技術の習得に専念できる環境です。
また、地方の工場で働く場合、都市部に比べて家賃や物価が安いため、生活費の支出が少ない分、自由に使える額が多くなるケースがあります。さらに、仕事をする中で実力をつけ、将来的には配属先のメーカーの直接雇用社員へステップアップする道も開かれています。

当社では、未経験からでも段階的に技術を身につけ、
現場で活躍できるエンジニアの育成に取り組んでいます。

当社の研修内容や具体的なキャリアの道筋については、以下のページにてご確認いただけます。