AI時代でも求められる技術者へ!未経験から保全エンジニアになる方法

この記事では、AI(人工知能)や自動化の技術が進む今の時代において、なぜ製造業の将来性が高く安定しているのかを分かりやすく解説します。特に、ロボットや設備をメンテナンスする「保全エンジニア」という仕事の需要が増えている理由を、国のデータなどを交えてお伝えします。

また、未経験からでも給与をもらいながら技術を身につけ、長く活躍できるエンジニアになるための手順や、当社が提供するサポートについてご案内します。この記事を読むことで、将来への不安を和らげ、安定した働き方を見つけるヒントが得られます。

免責事項:本記事に記載されているデータや業界の予測は、執筆時点での公的機関および業界団体の発表に基づいています。労働市場や産業の動向は変化する可能性があるため、最新の情報も併せてご確認ください。

製造業の将来性はAI化が進む現代でも高く安定している

AIや高度なデジタル技術の広がりによってあらゆる産業領域で働き方の転換期を迎えています。オフィスで働く多くの方が、「自分の仕事がAIに代わってしまうのではないか」と不安を感じているかもしれません。

しかし、物理的なモノを作る「製造業」の現場、特に工場の設備を守るハードウェアの分野では、少し違った動きが起きています。AIやデジタル技術が進むことは、製造業を小さくするのではなく、むしろ産業をより発展させる大きな力となっています。新しいデジタル社会を支える物理的な設備への投資が世界中で増えており、日本の製造業はその大切な土台として再び高く評価されています。

製造業の将来性を牽引する半導体など成長産業の持続的拡大

日本の製造業の将来性が高いと言える大きな理由は、半導体をはじめとする成長産業で、設備への投資が継続して増えているためです。経済産業省のデータによると、製造業は日本の国内総生産の約2割を占める大切な産業です。最近では、世界情勢の変化やモノの供給を安定させる目的から、工場を国内に戻し、国内への投資を手厚くする動きが強まっています。

出典)2024年版ものづくり白書について – 機械振興協会

この動きを力強く引っ張っているのが半導体産業です。日本半導体製造装置協会(SEAJ)の予測データによれば、2024年度の日本製半導体・フラットパネルディスプレイ製造装置の販売高は、前の年度と比べて20.7%増の4兆7,722億円へと回復しました。

さらに、2025年度にも堅調な投資が続き、10%増の4兆6,774億円に達すると予測されています。

出典)SEAJ、日本製半導体・FPD製造装置の需要予測2024ー2026年…

特に注目したいのは2026年度の予測です。AIに関連する半導体の需要が世界的に増えることで、さらに12%増の5兆5,004億円となり、販売高として初めて5兆円を超える見込みです。

出典)SEAJ、半導体製造装置の需要予測を公表、2026年度販売5兆円超えへ

世界市場全体を見ても、2025年の半導体製造装置の販売額は1,351億ドル(約21.4兆円)という大きな規模に広がる予測であり、市場規模は過去20年で約4倍に膨らんでいます。

出典)SEAJ、世界半導体製造装置統計 2025年販売高は1351億ドル(約21.4兆円)に…

日本製半導体・FPD製造装置販売高予測
予測年度
販売高予測 (対前年比)
市場動向の背景・主な要因
2024年度
4兆2,522億円
(+15.0%)
年度後半からのメモリー投資の本格的な回復および生成AI基盤投資
2025年度
4兆6,774億円
(+10.0%)
ロジック・ファウンドリー、メモリー全体での堅調な投資の継続
2026年度
5兆1,452億円
(+10.0%)
AI関連半導体の需要押し上げ効果の本格的な顕在化(初の5兆円超え)

このような経済の追い風は、地域経済にも良い影響を与えています。北陸地方では半導体産業が活気を見せており、最新鋭の工場群が次々と稼働し、設備の拡張が急速に進められています。

これに加えて、富山県では高い品質管理が求められる製薬産業が盛んです。福井県では伝統的な技術と新しい素材が合わさる繊維産業が根付いています。そして愛知県を中心とする地域には、多くの自動化ラインを持つ自動車産業の基盤があります。

これらの工場を動かし続けるための技術者の需要は、中長期的に底堅く推移することが予測されます。

工場の省人化で逆に保全エンジニアが必要になるパラドックス

「工場の自動化やAIの導入が進めば、人間の仕事はなくなる」と考える方は多いかもしれません。しかし実際の製造現場では、工場の省人化を進めると、ロボットの保全を行うエンジニアが多く必要になるという現象が起きています。

経済産業省や中小企業庁の調査でも、人手不足を補い、コストを下げるための自動化投資が製造業全体で急速に進められていることが確認されています。

出典)2024年版「中小企業白書」 第3節 省力化投資

ただ、自動化された生産ラインは、複雑なセンサーや精密な機械、順序通りに動くための制御システムでできています。これらの設備が故障してラインが止まれば、企業は大きな不利益を被ることになります。

公益社団法人日本プラントメンテナンス協会の調査からも分かるように、高度な設備管理とメンテナンスの体制を作ることは、製造業においてとても大切な課題です。

出典)設備管理のあり方を考える「2024年度メンテナンス実態調査報告書」リリース!「詳細」より

工場の自動化が進むほど、「人がどれだけ早く作業できるか」よりも、「機械が止まらず安定して動き続けること」が重要になります。人が行っていた単純作業の多くは、ロボットや自動化設備が担う時代になっています。

このような時代だからこそ、ロボットを日々確認し、故障を未然に防ぐ点検(予防保全)を行う人が必要です。また、トラブルが起きた時にすぐに修理(事後保全)をしたり、データやAIを使って故障の兆しを見つける「予知保全」を担う専門のエンジニアは、これまで以上に求められています。

厚生労働省のデータにも、この需要の増加が表れています。2024年平均の全職業の有効求人倍率が1.25倍程度であるのに対し、製造業全体の有効求人倍率は約1.81倍と高く、人手が不足しています。

出典)一般職業紹介状況(令和6年12月分及び令和6年分)について

出典)厚生労働省 一般職業紹介状況(令和8年3月分)について

さらに詳しく見ると、「機械整備・修理従事者」の有効求人倍率は3.89倍という非常に高い水準を記録しています。

出典)厚生労働省 一般職業紹介状況(令和8年3月分)について

求人倍率3.89倍という高い水準の背景には、主に2つの理由があります。1つは、これまで現場を支えてきた熟練の技術者が退職の時期を迎え、技術を引き継ぐ人材が不足していることです。もう1つは、新しいAIやIoT設備の導入により、これまでの知識だけでは対応しきれない技術的な差が生まれていることです。そのため企業は、単に作業を行うだけでなく、新しい設備を理解して扱える人材を求めています。

【職種・区分】有効求人倍率と労働市場の状況
全職業平均(2024年)
全体的に落ち着きを見せているが、人手不足傾向は続く
約1.25倍
製造業全体
他の産業と比べて人手不足が続いている
約1.74倍
機械整備・修理従事者
人材不足が顕著であり、企業からの需要が高い
3.89倍

製造業でAIに代替困難なフィジカルな技術力の重要性

なぜ保全エンジニアの仕事はAIに代わられず、需要が高まり続けるのでしょうか。それは、彼らが扱うのがコンピューターや電子部品などの「実体のあるハードウェア」だからです。

ソフトウェアの開発など、画面の中だけで完結する作業は、AIがコードを自動で作る技術の広がりにより、少しずつ自動化が進んでいます。

しかし、工場の保全業務は違います。古くなったゴムの部品の感触を手で確かめたり、わずかな音の違いからモーターの部品のすり減りに気づいたり、複雑な配線の切れた場所を専用の道具を使って見つけて直したりと、実際に手や体を使う技術が求められます。

AIは過去のデータから故障の確率を予測することは得意です。しかし、機械のカバーを開けて油を差したり、重い部品を工具で交換したりといった物理的な作業を自分で行うことはできません。

データによる判断を現実の設備に生かすためには、知識と技能を持った人間のエンジニアが必要です。この「実際に物理的なモノに触れて直す」という特徴があるからこそ、AIの時代でも彼らの役割は大切にされています。

製造業の将来性を活かすクロスオーバーエンジニアの魅力

幅広い分野で求められる技術者

このような製造業の状況の中で、当社が提案する新しいエンジニアの働き方が「クロスオーバーエンジニア」です。これは単に設備を直すだけでなく、エンジニアとしての働き方を新しく捉え直すものです。

AI時代の技術者とは、幅広い分野で活躍できるエンジニア(当社はこれを「クロスオーバーエンジニア」と呼んでいます)のことだと当社は考えています。クロスオーバーエンジニアとは、一つの企業や業種にとらわれず、半導体、自動車、製薬、繊維など、あらゆる業界や職種の違いを超え(クロスオーバーして)活躍できる技術者のことです。

昔ながらの働き方では、「あのメーカーのあの機械しか扱えない」というように、特定の企業の現場に就いてしまうと技術が偏りがちでした。これでは、その産業の景気が悪くなった時に自分の働く場所も減ってしまう可能性があります。

当社が大切にしているのは、AIやロボットと共存する能力を身につけ、業種や業界を超えて通用する能力を得ることです。真空技術の仕組みや電気回路の基本、ロボットを動かす仕組みなど、機械がある工場ならどこでも求められる本質的な技術を学びます。これらの能力は、一つの企業に留まっていてはなかなか手に入りません。

さまざまな企業を横断して活躍するエンジニア集団にいるからこそ、この汎用性の高い技術を身につけることができます。もし特定の産業の景気が落ち込んでも、その時に成長している別の産業へと移り、生涯にわたり安定したキャリアを築き、継続的に価値を発揮し続けられる技術の基盤を持つことができます。

石川県
半導体産業

半導体産業が活発。真空装置などの精密な予防保全技術が求められる。

富山県
製薬産業

高品質な薬の製造を支えるクリーンルーム内の衛生・設備管理と予防保全。

福井県
繊維産業

伝統技術と新しい素材開発が合わさる繊維機械のメンテナンスと事後保全。

愛知県
自動車産業

多くのロボットが動く生産ラインでの自動化設備の安定稼働。

文系や未経験から現場で頼られるプロフェッショナルへ成長

このような技術職と聞くと、「理系や工業高校の出身でないと難しいのでは」と思うかもしれません。しかし現在では、文系出身の方や製造ラインでの経験しかない方など、未経験からでもエンジニアへと成長できる道が広く用意されています。

採用の場では、過去の学歴や経験よりも、「仕事にどう取り組むか」や「新しいことを学ぶ意欲があるか」といった人物面が重視されます。

「あの機械を直せるようになりたい」「現場で頼られるエンジニアになりたい」という前向きな気持ちがあれば、入社後の研修を通じて必要な技術をしっかりと身につけることができます。

また、設備の保全ではコミュニケーション能力も大切です。機械の異変に気づいた方から話を聞いたり、他の部署とスケジュールを調整したり、改善の提案を分かりやすく説明したりと、文系出身の方ならではの対人スキルや文章をまとめる力が、チームで仕事を進める上でとても役立ちます。

無期雇用派遣で雇用の安定と成長産業への移籍を実現する

未経験から技術を学ぶ時に心配になるのが、学ぶ期間の収入と雇用の安定です。「派遣」と聞くと、景気が良い時だけ雇われて、悪くなると仕事がなくなるというイメージがあるかもしれません。

しかし、「無期雇用派遣」という雇用形態があります。

無期雇用派遣とは、活躍できる人材を育てる当社のような企業に「正社員」として入社し、期間の定めのない雇用契約を結んだ上で、各メーカーの現場で技術を提供する働き方です。この仕組みの良いところは、派遣先の工場の稼働が減ったとしても、当社との正社員としての雇用は守られ続けるという安心感にあります。

目先の時給の高さに振り回されず、法令を守った雇用の保証がある環境で、じっくりとキャリアを築くことができます。

さらに、現場での仕事ぶりが評価されれば、紹介予定派遣の活用などが可能です。将来的にメーカーの正社員を目指すこともできます。

製造業で将来性のある保全エンジニアに未経験からなる方法

では、AIの時代に代わりがきかないハードウェア領域の保全エンジニアになるには、どうすればよいのでしょうか。

おすすめしたいのは、教育の仕組みを持つ企業に入り、その制度を活用することです。当社では、未経験から技術を身につけ、現場で活躍できる人材を育成するためのサポートを用意しています。

「実務×スクール育成制度」により給与をもらいながら技術を学ぶ

未経験からITエンジニアなどを目指す場合、自分で受講料を払ってスクールに通い、収入がない期間を過ごしながら就職活動をするのが一般的です。

しかし、当社が提供する「実務×スクール育成制度」では、違った方法をとっています。

この制度の特徴は、スクールに「お金を払って学ぶ」のではなく、企業に正社員として入社し保全エンジニアとしての技術を「給与をもらいながら学ぶ」ことができる点です。

仕事に必要な研修として受講するため、研修中も給与が支払われます。生活を安定させた状態で、技術を学ぶことに集中できます。今の仕事の将来に不安を感じて新しい道を探している方にとって、経済的な負担を抑えながらエンジニアを目指せる合理的な選択肢です。

一般的なプログラミングスクール等
金銭の流れ
受講者がスクールにお金を払って学ぶ
雇用形態
学習中は無職、または元の仕事を継続
習得技術
ソフトウェア、Webシステム開発等
AIの影響
コードの自動生成などにより仕事が変わる可能性あり
当社が提供する
「実務×スクール育成制度」
金銭の流れ
企業から給与をもらいながら学ぶ
雇用形態
初日から「無期雇用派遣(正社員)」として雇用
習得技術
実際の機械を使ったハードウェア保全技術
AIの影響
実際に手を使う作業が多くAIに代わられにくい

ATCの実機による実践研修で現場で通用するスキルを習得

給与をもらいながら学ぶ場所として、当社が運営する研修施設「ATC(AOCテクニカルセンター)」があります。石川、福井、富山の3拠点にあり、それぞれの地域の産業に合わせた教育を行っています。

ATCは設備保全に特化した研修施設です。最大の特長は、座学だけでなく、実際の機械(実機)を使った実践的な研修を行うことです。現場で使われている真空装置、有接点シーケンス制御盤、産業用ロボットなどが揃っており、自分の手で触りながら技術を覚えていきます。

研修では、機械の故障を防ぐ点検(予防保全)や、トラブル時の修理(事後保全)、そして予知保全の仕組みについて学びます。

初めて機械に触れる未経験の方でも安心して学べるよう、一人ひとりのペースに合わせて丁寧にサポートしています。「機械に触ったことがない」という方でも、やる気があればどなたでも歓迎いたします。

経験豊富な講師が寄り添い、具体的な目標を持って進めます。たとえば最初のステップとして有接点シーケンス制御の基礎を学び、次のステップで実機を使ったトラブル解決の練習を行います。研修を終える頃には、現場での初期対応が一人でできるレベルになることを目標としています。

実機を使って着実に技術を身につけることが、現場での自信につながり、就業先の企業からの信頼にも結びつきます。

安定した正社員枠を勝ち取り差別化されたスキルを獲得する

「実務×スクール育成制度」でATCでの研修を経た方は、新しい自動化設備を管理できるスキルを持ったクロスオーバーエンジニアへと成長することが可能になります。AIの普及を恐れるのではなく、むしろロボットが増えることを自分が活躍できるチャンスとして捉える意識を持つことで、さらに活躍の幅を広げることができます。

このような環境は、地元の方だけでなく、遠方からキャリアを変えたい方にも適しています。当社では、生活家電付きの単身寮(ワンルームマンションなど)を用意しており、敷金や礼金といった初期費用を抑えて新生活を始められます。

都市部と比べて家賃や生活費が抑えやすいという経済的な利点もあります。また、習熟に応じた昇給や、夜間の勤務が発生した場合の手当などにより、着実に生活基盤を築いていくことが見込まれます。

まとめとして、製造業の将来性は、工場の自動化やAIの導入が進むほど、それを裏で支える保全エンジニアの存在によって安定したものになります。

ハードウェアという実体に向き合うクロスオーバーエンジニアの道は、変化の多い現代において堅実なキャリアの選択の一つです。

安定した雇用のもとで、給与を得ながら実機で学び、専門性を高めていく当社の制度を使うことは、未経験の方が長期にわたり活用できる技術を身につけるための有効な方法です。

詳しいサービス内容や、未経験からエンジニアを目指す制度については、ぜひ公式ページをご覧ください。皆様からのご相談をお待ちしております。

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