設備保全をスクールで学ぶ前に!未経験から技術を身につける方法と失敗しない選び方

設備保全の専門技術を身につけることは、将来にわたって役立つ働き方を実現するための有効な方法の一つです。工場の自動化が進む中、機械をメンテナンスする技術者の需要が社会全体で高まっているためです。

実際に多くの製造現場で、自動化設備の保守や点検を行う人材が不足しています。未経験からでも専門技術を学ぶことで、長く活かせる技術を習得できます。

本記事では、設備保全を学ぶ利点や選び方のポイント、そして一般的なスクールとは異なる新しい道をご紹介します。

※本記事に記載されている労働関係法令や各種制度に関する内容は、記事執筆時点での一般的な情報です。実際の労働条件や契約内容は、就業先の企業や派遣会社によって異なります。詳細は最新の募集要項をご確認ください。

設備保全をスクールで学ぶ?未経験から専門技術を身につける方法

現在の日本の働く環境は、大きな変化を迎えています。経済産業省・厚生労働省・文部科学省が共同で作成した「2026年版ものづくり白書」によれば、製造業における34歳以下の若年就業者数は2002年から2025年にかけて約125万人減少している一方、65歳以上の高齢就業者は増加しています。働く人の数が減少し、ベテラン技術者の引退によって技術が引き継がれなくなることが社会的な課題として懸念されています。

出典)経済産業省『2026年版ものづくり白書』

このような環境の中で、工場では自動化や省力化に向けた投資が増えています。

しかし、生産設備が高度で複雑になるにつれて、それらの設備を維持・管理する保全エンジニアの需要もますます高まっています。

工場の自動化が進むほど、ロボットや自動化設備のメンテナンスを行うエンジニアが大勢必要になります。

保全の業務には、大きく分けて以下のような種類があります。

業務の種類
具体的な内容
日常点検・定期点検(予防保全)
設備の安定した稼働を維持するための確認作業
メンテナンス
消耗部品の交換作業や、機械の清掃、給油など
故障対応・修理対応(事後保全)
突然の機械停止時における原因究明と復旧作業

機械を管理する手法として、機械が故障してから直す「事後保全」と、故障を防ぐためにあらかじめ定められたスケジュールに沿って点検や部品交換を行う「予防保全」があります。これらを適切に組み合わせて運用することが大切です。

厚生労働省の情報サイトにおいても、この職種は「機械保全工」などの名前で分類されており、自動化が進む工場において各種装置の管理や保全を行うことが職務として明記されています。

AIやデジタルの技術が進歩しても、機械を分解したり部品を交換したりするなど、実際に手を動かして機械を直接扱う作業は、コンピュータ上のシステムで代用することが難しい分野です。

そのため、設備のメンテナンスや保全は、将来にわたって長く活かせる仕事です。

参考)職業情報提供サイト『産業用ロボットの保守・メンテナンス|』
参考)職業情報提供サイト『物流設備管理・保全』ほか

設備保全を学ぶことで得られる利点

設備保全の専門技術を順序立てて学ぶことは、安定した収入につながり、さらには中長期的なキャリアアップを目指す道として期待できます。

保全エンジニアは、製造現場のトラブルを解決し、機械が安定して動くように直接的に支える役割を持ちます。そのため、仕事の幅が広がるだけでなく、現場のスタッフから直接感謝の言葉をいただけるなど、大きな働きがいを得られます。

また、保全技術の分野は、文系出身の方や製造オペレーター経験者など、技術職が未経験の方でも挑戦しやすいという特徴があります。

製造オペレーターとしての経験を基礎にして、電気回路の仕組みや機械の知識を段階的に学ぶことで、特定の業種に縛られずにさまざまな業界で専門技術を発揮する人材へと成長できます。

一般的なスクール受講時に考慮すべき費用の負担

専門技術を習得するために一般的なスクールや専門学校に通う場合、入学金や授業料として数十万円から百万円を超える費用の負担が発生する事実を考慮する必要があります。

公益社団法人東京都専修学校各種学校協会の調査統計資料によると、専門学校における分野別の入学した年にかかる費用の平均金額は以下の表の通りです。

学科区分
入学した年にかかる費用の平均金額
電気・電子、機械、その他
約124万円
情報処理・IT
約121万円
法律行政
約121万円
アニメ、声優、ゲーム
約113万円
スポーツ
約130万円
美術、デザイン、写真
約139万円

出典)(公社) 東京都専修学校各種学校協会『学費と生活費』

IT系のスクールに通う場合でも、受講料の総額が60万円から90万円程度になるケースがあります。

国が用意している制度には「ハロートレーニング」があります。その中の一つで、雇用保険を受給できない方を対象とした国の「求職者支援制度」では、無料の職業訓練と就職支援が受けられます。さらに「本人収入が8万円以下」「世帯の金融資産が300万円以下」などの要件を満たせば、職業訓練受講給付金の支給も受けられます(給付金の対象外であっても訓練の受講は可能です)。

出典)厚生労働省『教育訓練給付制度』

さらに、学校で学ぶ期間中はフルタイムで働くことが難しくなるため、収入が減る、あるいは無収入になる心配があります。

生活費の支払いや学費の負担が同時に発生することは、未経験から技術の習得を目指す際の大きな懸念です。

設備保全を学ぶスクールの失敗しない選び方と確認すべき基準

設備保全の技術を身につける機関を選ぶ際は、ご自身の将来の計画や経済的な状況に合わせて、どのような環境で学ぶべきかを慎重に判断することが大切です。

選ぶ際の主な基準として、以下のポイントが挙げられます。

カリキュラムの合致
働く産業の分野によって必要な専門知識が異なるため
実践的な研修の有無
現場で活躍するための実機での経験を積む必要があるため
費用の負担
学費や生活費など学習期間中の経済的な不安を減らすため

就職先の産業とカリキュラムが合致しているか

保全の技術は、働く産業の分野によって必要な専門知識が異なります。

自分が目指す業界で必要な技術が、カリキュラムに含まれているかを確認することが重要です。

例えば、巨額の設備投資が行われている半導体産業への就職を考える場合、特殊な設備の知識が必要です。クリーンルーム内での作業や、真空装置の取り扱い技術といった知識と技術がカリキュラムに含まれているかが重要です。

また、自動車や電子部品など、あらゆる工場の自動化設備に共通して使われる基礎技術として、「有接点シーケンス制御」の知識があります。これは、電気回路の仕組みを理解し、機械が停止した際に原因を見つけて復旧させる技術です。

独立行政法人が運営する求職者向けの職業訓練でも、電気制御設備の保守管理に関するコースが提供されており、現場で重要な役割を担う技術であることが示されています。

目指す業界の特徴と学べる内容が合っているかをよく見極める必要があります。

出典)(独法) 高齢・障害・求職者雇用支援機構『求職者向け職業訓練…』

座学だけでなく実機(実際の機械)を使った実践研修があるか

現場で活躍できる人材になるためには、教科書で学ぶだけでなく、実機(実際の機械)を使ったトラブルシューティングなどの実技が必要です。

現場では、部品の図面を読んだり、精密な測定器や各種工具を正しく使ったりする技術が必要です。

さらに、機械の部品を分解して組み立てたり、センサーの感度を調整したりするなど、実際に手を動かして機械を直接扱う作業が発生します。これらの実践的な技術は、実機に触れて繰り返し練習する環境がなければ、身につけるのが難しい分野です。

給与を受け取りながら学ぶ「実務×スクール育成制度」という道

初期費用の負担や収入が減る懸念をなくし、実機を使った実践的なカリキュラムを受けられる方法があります。

これを当社では「実務×スクール育成制度」と呼んでいます

一般的なプログラミングスクールや専門学校は、受講者がお金を払って学ぶ仕組みです。

一方、当社の制度は、給与を受け取りながら学ぶことができる仕組みを作っている点に特徴があります。

当社の正社員として働きながら専門技術を習得できる仕組み

この制度は、当社の正社員として入社し、実機を使っての研修を経て技術を習得し、長く活躍できるキャリアを目指せる働き方です。

雇用の安定を方針として掲げる環境のため、生活の心配をすることなく技術の習得に専念できます。

未経験からでも安心して学べるように、1.5ヶ月の長期研修を設け、その期間中も給与が支給されます。

これにより、経済的な生活基盤を維持しながら技術を習得するための教育を受けることができます。

また、当社では生活家電(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン等)付きの個室寮(1R・1K)を完備しています。敷金・礼金不要で即日入居・就業にも対応しているため、新しい生活を始めやすい環境です。地方での就業は、同じ収入でも首都圏と比べると生活費の支出が少ない分、自由に使えるお金が多くなるという経済的な利点もあります。

実機による実践研修で機械保全技能士2級レベル相当を目指す

当社の研修施設である「AOCテクニカルセンター(ATC)」は、石川、福井、富山、愛知の4拠点にあります。

ここでは、1.5ヶ月の長期研修を実施し、経験豊富な講師がしっかりと寄り添いながらマンツーマンの指導を通じて「機械保全技能士2級」のレベルに相当する技術の習得を目指します。

機械保全技能士は、機械の保全に必要な技能や知識を対象とした国家資格です。

研修の内容は、有接点シーケンス制御の技術、真空装置の取り扱い技術、機械調整技術を軸に構成されており、以下の表のように段階的に進みます。

ヒューマンスキル・安全衛生
挨拶やルール遵守、整理整頓の基礎。電気作業や工具の安全な取り扱い、危険を予測するトレーニングの実施。
電気基礎
図面の読み方、計測器の使い方、配線や半田付けの作業。電気回路の組み立てと動作確認、モーターの制御回路の作成。
装置の定期
メンテナンス
設備保全の基礎、各種工具の正しい使い方、ネジの締め方の管理。実機の立ち上げや日常点検、真空ポンプや配管の交換作業。金属加工の基礎。
メカトロ
訓練装置
精密な測定器の使い方。チェーンやベルトコンベヤなど、機械部品の分解、組み立て、動きの調整作業。

実際の製造現場と同じ装置を使用した実践的な研修を提供しているため、教科書だけでは得られない実機に触れる経験を積むことができます。

初めは専門用語の多さや工具の使い方に戸惑う受講者もいますが、段階的な学習と丁寧な指導により、現場での作業手順や安全管理の基準を正確に理解した状態で業務に就けるようになります。

さまざまな業界で活躍できる保全エンジニアを、当社では「クロスオーバーエンジニア」と呼んでいます。

未経験からプロのエンジニアを目指す方へ

給与をもらいながら学べる「実務×スクール育成制度」と実践的な研修設備で
あなたの挑戦をサポートします。

設備保全を学ぶスクールに関するよくある質問

文系や未経験からでも設備保全エンジニアになれるのか?

意欲のある方を歓迎しており、「モノづくりに興味がある」「技術を身につけたい」という意欲があれば、文系出身の方や未経験の方、製造オペレーターなどの工場勤務経験者からでも、段階的に技術を学ぶことで立派なエンジニアを目指せます。

実際に多くの方が未経験から挑戦し、現場に出るエンジニアだからこそ担える重要な役割を果たしています。

営業や接客業などで身につけた対人の能力も、現場での報告や他部門との連携の場面で大きな強みになります。

プログラミングスクールと設備保全スクールの違いは?

どちらも専門的な知識が必要な職業ですが、扱う対象の性質が異なります。

以下の表に主な違いをまとめました。

プログラミングスクール
  • 学ぶ内容:インターネット上のシステムやアプリの開発
  • 扱う対象:コンピュータ上のシステムやプログラム
  • 働き方:場所を選ばない働き方がしやすい
設備保全スクール(当社では研修)
  • 学ぶ内容:機械の分解や組み立て、配線作業
  • 扱う対象:実際の機械や設備
  • 働き方:現場での実作業が中心となる

AIやデジタル技術が発展する環境においても、機械の維持管理という実際の機械を扱う業務の重要性は変わりません。ご自身の興味や、将来どのように働きたいかによって選ぶ道が異なります。

設備保全の研修中も給与は発生するのか?

一般的な教育機関やスクールではお金を払って学ぶため、給与は発生しません。

当社の場合は、正社員として雇用された上で研修を受けるため、研修の期間中も給与が支給されます

自分で費用を負担して通うスクールとは異なり、生活の基盤を維持しながら学ぶことができる仕組みです。